現在はタンポポといえば日本在来のものではなく、セイヨウタンポポを指しているようです。それくらい市街地から里山の道端、高山の駐車場に至るまで日本全国に分布しています。
ヨーロッパ原産、多年草の帰化植物であるセイヨウタンポポの特徴は、総苞(そうほう)片が反り返っています。しかし、近ごろは、はっきりしないものがふえているようです。
明治時代、北海道の札幌農学校創立のころ、食用のサラダ菜として利用するために、日本にもちこんで栽培したと伝えられています。そのときの種が野生化してここまで増えたと考えられています。
また、増え続ける要因として、他の花からの花粉が受粉されなくても種子を作れることです。近年、ほぼ一年中セイヨウタンポポの花がみられますので、季節感が薄らいできたような気がします。
広報かわち 2006年6月号より