3月も半ばを過ぎると、畑や道端にピンク色の花をつけたホトケノザが目につきます。
この仲間の多くは、茎が四角で葉が十字対生、花がくちびる形で、シソ科の特徴そのまま。春の七草にもホトケノザがありますが、こちらはキク科のコオニタビラコの別称で食べられます。
しかし、シソ科のホトケノザは食べられません。
半円形の葉がむかいあってつく様子が、仏像の台座に見えたことから名前がついたと伝えられています。
花をよくみると、ヘビのおもちゃが口をあけて笑っている、また、ひな鳥が餌をねだって大きく口をあけているようにも見えます。ホトケノザには唇形の花と開花しないままで終わる花(閉鎖花)があります。
一面に生い茂げることもあり、貧乏草とも呼ばれています。雑草と呼ばれる野の草花も一面に咲く姿は、可愛いものです。手入れされた花壇にまけないくらい美しく、道端の情緒あふれる風景をかもし出していますよ。
広報かわち 2006年5月号より