(38cm 留鳥=通年見られる鳥)
日本で見られるカワセミの仲間では最大。白と黒の鹿の子模様と冠羽を持った清楚な雰囲気が素晴らしいです。水面上を「キャラッ・キャラ」と鳴きながら飛び,繁殖期の求愛給餌の時や,ヒナが餌をねだる時はセミのように「ジャミ・ジャミ・ジャミ」と鳴きます。そのため「・・セミ」という名がついたとも言われています。
水の上に突き出た枝や石に止まり,水中の小魚を狙ってダイビングし捕えます。また,空中でホバーリングして狙うこともあります。
平成4年の春「山田川支流でヤマセミを見た」との情報から,野鳥の撮影を始めるきっかけとなった私にとっては,思い出深い鳥です。
写真はコブシの開花時を選び,テントの中でカメラを構え待ち続けて撮影に成功した一枚です。この後山田川が河川改修になり,このコブシの木も今はありません。近年町内では姿を見せなくなり,幻の鳥となってしまったのかと懸念されます。渓谷の珍鳥ヤマセミの復活を期待します。
長い間ご愛読頂きましてありがとうございました。
広報かわち 2007年3月号より