先月号で紹介したリニア彗星が順調に明るさを増し、尾を伸ばし始めています。
2月下旬には6等級になり、双眼鏡で楽しめる明るさになると思われます。特に2月20日〜24日の夕方6時半〜7時頃真西の空、宵の明星・金星がまぶしい位の光を放っています。
その右下(腕をのばして手を開いた時の親指と小指位)に秋の大四辺形の一つ、ペガスス座γ星がありますが、そのすぐ左下にいるのがリニア彗星です。早くも真上に尾を伸ばしている姿が分かると思いますが、3月上旬には太陽に近づいて一時見られなくなります。
再び見られるのは4月中旬で、夜明け前の東の低空で4等星、尾の長さも5〜10度位に成長しているでしょう。
夕方の空に戻って来て見やすくなるのは5月下旬まで待たなくてはなりませんが、この頃には2〜3等星、尾も25度と北斗七星位に伸びているでしょうか?
我子の成長を見守るように期待をこめて一時の別れを惜しみましょう。
※天文台の公開日は2月28日(土)と3月6日(土)です。
広報かわち 2004年2月号より