タモロコは田諸子と書くコイ科の魚です。名前にもあるように水田地帯に多く生息し、春先に田んぼに遡上して産卵をします。
圃場整備事業が行われた田んぼでは、排水路と田んぼの間に大きな落差が生じてしまいます。そのため田んぼで産卵する魚たちの減少の原因となっています。
ただ、このタモロコに、ひとつの問題があります。
実はタモロコはもともと町内には住んでいない魚なのかもしれないのです。
一説によれば、タモロコは1930年代に関東地方に移植されたそうです。最近では、外来生物法が制定されるなど、外来種の問題が広く一般に知られるようになってきました。
しかし、関東地方のタモロコのようにその出所が未確定の魚をどのように取り扱うのか、今後の淡水魚の保護を行う際には議論を呼ぶかもしれません。
広報かわち 2006年4月号より