師走、空を見上げるゆとりもない時期ですが、夕方7時頃ちょっとだけ東の空に目を向けると、昇ったばかりの一等星に気がつきます。誰もが一度は見てみたい土星です。
1月28日に太陽と正反対の位置(衝)に来て、5月までは人気を独り占めすることでしょう。ガリレオの時代と違い、今の望遠鏡なら30倍位でも輪がわかります。
大きくしてみると輪の中に隙間(カッシニ空隙)があり、A環とB環に分かれます。気体の比率が多いため比重は0.7、つまり水に浮かぶということです。その土星が1月26日早朝、8等星を隠す、という超珍現象を起こします。
3時40分、まず輪の左側に隠され、続いて5時〜5時45分まで本体に隠されます。輪は数m以下の氷の粒で構成されていますので、星は明滅するように通過します。とても興味深い眺めでしょうね。
ちなみに土星(Saturun)は悪魔(Satan)ではありませんので、誤解なさらないでくださいね。
さて、御用始めの1月4日の未明、北東の空、北斗七星の少し下から恒例のりゅう座流星群が見られます。極大の予報が3時頃で、月も無くベストの条件です。絶対お見逃しなく。
※天文台の公開日は1月7日(土)です。(写真は平成17年10月撮影 長井市にて)
広報かわち 2005年12月号より