今月の目玉は何と言っても、6月8日の金星の太陽面通過です。日本では1874年(明治7年)以来という世紀の瞬間は午後2時11分22秒に始まります。
太陽のちょうど1/30の大きさの真黒な金星が、太陽の左上から19分もかけてジワジワと侵入して来ます。
日本では金星を抱いたまま午後7時前に日没となりフィナーレを迎えます。
観測は当然太陽を見る訳ですので大変な危険を伴います。望遠鏡や双眼鏡で直接見ると100%失明します。
安全な方法は太陽を白い板に通すことです。黒い下じきは赤外線を通すため大変危険です。安全な見方は筆者に相談してください。
さて、5月27日からは西南西の夕空低く(上弦の月の真下)リニアー彗星が再び仲間入りし、いよいよニート彗星との競演となります。
4月25日早朝に飛び入り参加したブラッドフィールド彗星(写真)のような勇姿にお目にかかれますよう祈りつつ。
※天文台の公開日は6月5日(土)と6月19日(土)です。
広報かわち 2004年5月号より