東下ヶ橋の天祭にまつわる日天像
天棚
天祭には天棚とよばれる建築が組み立てられる。町中央公民館に展示してあるものがそれである。天棚は二階造りになっていて、一階は太鼓・笛・鉦(かね)などの囃子(はやし)の場となり、二階には神か仏の掛軸をかけるが、東下ケ橋(さげはし)では日天・月天をまつり供物として清酒や夏野菜が所せましと各家庭より供えられる。
天棚の周囲は竜・牡丹・梅・菊・鶴・亀・猿・波など各種の見事な彫刻で飾られている。
東下ケ橋の天棚についての古文書によると、
文久二壬戊八月朔日神志也
天棚世話人
本 山 當 村 清 右衛門
西組大工世話人 半 右衛門
宇都宮石町棟梁 梶 倉 蔵
富田宿 彫物師 磯辺義兵衛
結城町 彫物師 幸 吉
慶応二丙寅十二月十六日棟上也
観音寺祭主 高恵法主
「玉棠富貴之図」
富田宿 磯部義兵衛
敬信生
文久2年(1862)
慶応2年(1866)
(つづく)
昭和53年(1978)10月20日 第105号掲載