牡丹の図
本堂の大広間に、四枚組の大板戸があります。白・朱・緑など色彩(いろどり)も鮮(あざ)やかに、生き生きとした牡丹図が描かれてあります。
これを描いた人物や年代について、現在のところ、はっきりいたしておりません。
下都賀郡大平町の郷土史研究家津布楽寅雄氏は、江戸時代末期、大平町富田宿の出身で牡丹を得意とする彫刻師、磯部義兵衛が東下ケ橋(さげはし)の天棚・高砂の翁(おきな)・褞(おうな)などの彫刻作品を残していることから、磯部義兵衛の得難いものではないかと意見をよせられております。
昭和61年(1986)5月20日 第196号掲載