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郷土の文化財(7) 高山古墳

高山古墳石室平面図

 最近高松塚古墳(奈良県高市郡明日香村)の壁画発見などで、古墳に対する関心が高まっているが河内町にもいくつかの古墳がある。その一つを紹介しよう。

 

 下田原塚原の渡辺氏宅の裏手の丘陵を約30m急な石段を登ると、雑木林の中に石の穴がぽっかりと口を開けている。これが高山古墳であり、穴は古墳の玄室である。そばに石の祠(ほこら)があり、そこに大きな平たい岩がある。これが玄室の天井石でこの穴をふさぎ、その上に土を盛って墳丘を築いたものらしい。

 

 古墳には円墳、方墳、前方後円墳などがあるが、この古墳は横穴式石室古墳で南側が羨道(せんどう)であった。

 

 玄室の大きさは、

 南北 長さ 4.8m、

 東西 幅  1.6m、

    深さ   1.7m

で原形がよく残っている。

 

 玄室北側奥壁は大きな一枚岩で東西両側の壁は割石積み、小口積みに重ねている。

 

 築造年代については、横穴式石室古墳が大陸から日本へ伝えられたのは五世紀の中頃といわれるが、高山古墳は構造からみて六世紀後半のものといわれる。(県史編さん室 大和久震平氏)

 

 出土品はあったらしいが現存しないのは残念なことである。

 

 またこの丘陵の下部、渡辺氏宅地内や県道向い側の宅地内に十基に近い小古墳群があるがこれについては後日紹介したい。

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