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白沢宿今昔(57) 万病を救うお薬師さま

薬師堂

 白沢宿の北のはずれ、白沢小学校の登り坂の手前に薬師如来像をまつる二間半四方(約4.55m)のお堂があります。享保(きょうほ)10年(1725)の白沢宿屋敷割図には弥陀堂(みだどう)と記されていますが、地元では薬師堂と呼んでいます。

 

 このお堂は江戸時代、白沢宿本陣を司った宇加地家の持仏堂として建てられたものです。

 

 万病を救うお薬師さまとして、宿内はもちろん、近郷近在の信仰をあつめ、特に戦前までの、縁日(えんにち)には参詣者が列をなし、露店も並ぶほどでした。

 

 

 ご本尊は木像金箔塗、像高約70cm、宇都宮の仏師「鐘屋、戸室将監家」の作と伝えられています。

 

 現在では損傷(そんしょう)が 著 (いちじる)しく、これについては後の項でふれてみることにします。

 

 「薬師如来はいかなる重い病気でも洗い清め、どんな迷い深い無明の闇でも光り照らされる、御仏の浄瑠璃世界は健康そのものである。」

 

昭和61年(1986)9月20日 第200号掲載

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