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白沢宿今昔(26) 大名行列 -喜連川家の巻-

喜連川家の紋

 参勤交代で白沢宿を通る大名の中でも、喜連川の殿様の行列は、質素であったといわれます。行列の先頭で「天下の副将軍のお通り」と声に張り上げて通る姿は、他の大名には見られない素晴らしさと伝えられています。

 

 天正18年(1590)豊臣秀吉が小田原征伐(せいばつ)の後、足利義明の孫国朝に名門古河公方足利義氏のあとを継がせて以後喜連川氏を称し、江戸時代5000石を知行し、10万石の格式を与えられた。

 

 徳川光圀らによって「大日本史」の研究が進められ、足利家の系統である喜連川家の将来を心配した光圀は「もし喜連川家に世継ぎの子が生まれないときは、水戸徳川家より養子を送ること」を遺言いたしました。後にこれが実現し水戸の徳川斉昭の子、縄氏が喜連川家の世継ぎとして迎えられ、この方が「天下の副将軍」と呼ばれたのであります。

 

昭和59年(1984)2月20日 第169号掲載

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