庄屋渡辺家の御用日記の一部
下組の祭り
現在の天棚は、江戸時代の末期に造られたもので、この行事に要する費用は、前年の秋に各戸から籾(もみ)5升(9kg)を集め、世話人が精白し、祭り中の賄(まかな)いに供され残りは売って費用にあてたものです。
祭礼の3日間の中日には、村の長老を招待し、酒食を供し、大いに気炎をあげました。
終わりに、元庄屋渡辺家保存の御用日記の中から天祭実施のため、宇都宮藩に提供された許可願の写を載せておきます。
以書付奉願上候
願人 平 左衛門
願人 熊 次 郎
右者当村之儀村方為安全来る
十七日より一日一夜
天祭修行
仕度旨願出候に付
此段以書付
奉願上候
何卒右願之通り御
聞済成下被候はは難有仕合奉存候 以上
申七月八日林左衛門願出候
惣代 倉 蔵
組頭 勇 助
組頭 林左衛門
庄屋 渡辺良助
御代官所
申七月は万延元年(1860)です。
昭和54年(1979)5月20日 第112号掲載