岡本城主の墓地跡(林の中)
岡本城と古里中学校との中間あたりを通って、中学校の南側付近に出る坂道がありますが、その坂道沿いに古い墓地跡があります。岡本城の城主一族の墓所であったと伝えられています。坂道の北側に、杉や雑木などの混じった林があります。その林の中に古い墓石が埋められていると聞きましたので、胸の中でうろ覚えの経文を唱えながら、林の中に入ってみました。露出した墓石などは見当りませんでしたが、不思議な霊感に打たれたような感じがしました。
承応2年(1653)の検地帳には「寺の内」と言う地名があり、1町1反6畝(せ7七歩(約1.2ha)ほどありました。その内3反6畝(約35a)の部分に、常光院とあります。城主の菩提寺(ぼだいじ)ではなかろうかと思います。寺の内は寺の境内を意味するものであり、常光院の36aは、墓地や寺域を含めた面積を示したと推察しています。
平成元年(1989)7月20日 第234号掲載