中岡本の氏神様の一つ「星宮神社」
氏神様は、本来、氏の共通して信心する神様を指しています。昔からの家々には其の家の家敷内等に氏神様と称する祠があることに気付かれることでしょう。その神様こそが氏族の氏神様なのです。
ある時代の支配者は、その地方を支配する都合上、わずかな有力者の祠のみを残して廃棄させる方針で来たので、氏神は早くから持たない家が多くなっていたようです。
しかし、身近なところに残された有力者の氏神を、その地域の氏神とする政策を受け入れようとする傾向も生じ、此の気風が特に増長されたのが、明治初期の神社合併で、一村一社を限って合祀させられました。つまり大字単位程度に一社を置くことにさせられたのです。しかし中岡本のように一つの大字に二箇所の氏神様が祀られているところもあります。これは集落間の交流の都合上から自然に生れた結果と考えられます。
平成4年(1992)10月20日 第273号掲載