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ふるさと探訪(35) 江戸時代の道しるべ

東下ヶ橋にある道しるべ

現在、主要道路にはどこにも交通案内標識がとりつけてありますが、戦前には分かれ道に行先案内に標柱が、地元青年団などによって建てられてあったものです。

 

 今回は、これらに先駆けて江戸時代から町内にある「道しるべ」の一つを訪ねてみることにしました。

 

 東下ヶ橋の路傍(ろぼう)に高さ1m余りの自然石の道しるべがありましたが、交通妨害になるとかで現在、近くの豊島さんの庭に移転されてあります。江戸時代からのもので梵字(ぼんじ)も記入され宗教的なことも考えられます。

 

 

 

「西 日光徳次郎 東 阿久津 道 北 氏家 行」

 

と刻まれています。

 

 長い年月の間、道行く人の案内をつとめ、世の移り変わりを見つめてきたであろう、郷土の古き時代の名残りをとどめる遺産でもあります。

 

 

昭和54年(1979)7月20日 第114号掲載

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