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山田川シリーズ(29) 貝がら石

出土した貝がらの化石 斎藤氏採集(上組)

 石の中に貝や木の葉の形が、残っていることがあります。これを化石といいます。

 

 下田原久部の、山田川と目堀川との合流点、通称「団子山の岩崖」に二枚貝の化石の地層が見られます。このあたりの川底は大きな岩磐(がんばん)になっており、プールのなかった時代は、子供たちの水浴びで夏は、にぎわったものだと地元の古老のお話でした。

 

 このあたりの地層は、塩原の木葉石と同様の現象が見られます。また、近くに白鷺ゴルフ場がありますが、造成当時たくさんの貝の化石が出土したことから見て、このあたり一帯は、海になっていたが長い間に隆起(りゅうき)して陸地となったためと見ることができます。

 

 

 

 ある理科辞典によると、二枚貝の化石は日本の各地に発見され、特にこの貝は中生代に栄えたとあります。

 

 このあたりには昔「湯場」と呼ばれる鉱泉があり、吹き出ものなどに特効があったといわれています。

 

 

昭和56年(1981)12月20日 第143号掲載

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