天保4(1833)年に製作された、外輪式彩色彫刻屋台です。
鬼板と懸魚(げぎょ)には唐獅子、正面の柱には龍の彫刻がまきつけられ柱隠しの様に彫れており、眼にはハメ込みのガラス玉が用いられています。
全部で12枚になる外障子・内障子には、十二支の彫刻が施され、この屋台の特徴となっています。
[平成2年12月6日 市指定]
宇都宮文化財マップより
以前に古老から聞いた話では、他所から購入し、その後改造や彫物の補刻と彩色を行い、金箔だけでも50両かかったそうです。
屋台格納庫には、製作当初の龍の彫物が保存されており、専門家によると日光東照宮五重の塔(再建)の彫物を手がけた「後藤周二正秀」作にほぼ間違いないとのことです。
現在の屋根の龍は、作風が江戸末期から明治40年頃に活躍した名工「磯部義兵衛敬信」の作と思われます。
彫刻屋台巡行