東下ヶ橋の天祭
令和元年7月
県内でも最大と言われる天棚すなわち天祭の舞台を有し、平成18年には組立てたまま収納される格納庫を整備し、地域内外からの視察を受けて好評ですが、天祭行事の開催は戦後2回のみで昭和27年を最後に途絶えています。
公民館に残されていえるこの最後の祭りの写真と文献や古老の話から推測される当時の天祭の概要は以下の通りです。
祭りの目的
風雨順調・五穀豊穣・家内安全
祭神
日天及び月天
開催
七夕、盆、2百十日を中心にその年の陽気や作柄で決められ、雨よけのヨシズをかけた下に天棚を組立てる作業を含めて3日3晩をかけてた行事
飾り付け
天棚の飾り:四尺張り提灯、高張提灯、丸型子提灯 会場の飾り:行燈、梵天、飾り花、カナ〆
供え物
二階に清酒や夏野菜が所狭しと並べられた
囃子方
1階で囃子方(大太鼓・小太鼓・笛・鉦)
行
集落内の長老男子から選ばれた4名の白装束のオンギョウ様が司祭者として、朝・昼・丑三と一日3回の千回行をリードした。
3名は近くの川で祝詞を唱えて身を清めながら梵天の周囲を「ゴライゴウ」「ゴライゴウ」と唱えて回り、さらし半纏の若者や村人達がこれに続いた。
1名が二階で数珠をたぐって回数を数えて行を助ける。
オヒマチ等
祭りは3日3晩飲み明かされ、演芸大会や相撲大会も開催され、家々では近郷の親戚を集め、物売りも出る等、集落最大のイベントであり、費用は主に集落の共有財産の小作料等で賄われた。
河内ふるさと探訪 他より
100年前ごろ 天祭
64年ぶり
平成28年7月30日(土)3時(雨天順延)
宇都宮市下ケ橋町東下ケ橋公民館
東下ケ橋の天祭を復元・開催する会
伝統文化の継承と元気なまちづくりを目指し、3年がかりで取り組まれてきた東下ヶ橋天祭が7月30日(土)に梅雨明け直後の炎天下で開催されました。
日本一の天棚の周りを白装束姿の行人と30人の若衆が五穀豊穣や無病息災を祈って『ゴウライゴウ』の声を掛け合い、地域の人も梵天を手に後に続きました。
64年ぶりの祭りを一目見ようと地域内外から大勢の人が詰め掛け、お客様方には郷土料理の珍しい「どじょう汁」が大好評でした。
3年毎の令和元年に引き継がれた天祭は、梅雨時の晴れ間の7月27日(土)に東下ヶ橋自治会の伝統文化の継承を目指し開催されました。
自治会の子供たちは、練習を重ねてきた「お囃子」を披露し、祭りを盛りあげました。