平成7年8月6日、昭和6年の組み立て以来64年ぶりに、組立調査が行われました。
当天棚は釜根地区と同じ総二階形であります。 材料は一階が桧材、二階は欅の木を使い、屋根や高蘭、その他随所にかざり金具をふんだんに使い、豪華な作りとなっています。
地元に残る古文書(請負書)によると、
「天棚一社絵図面・・・の通り来る3月限り出来上がり候・・・ 安政五年二月(1853) 大工棟梁 臼井専次郎」
とあります。
また柱枘(はしらほぞ)の墨書に
「萬延元年庚申(かのえさる)七月(1860)出来ス」
とあり、この頃作られたことがわかります。
ところが、請負書にある彫物のうち、そのいくつかがありません。
古老のお話によると、なんらかの事情で残念ながら未完成のままで終わってしまったとのことでした。
完成していたらすばらしい天棚であったろうと推測されます。
現存する彫物は「松に日の出鶴、菊に錦鶏鳥、梅に山鵲などですが、彫物師の名前は分っていません。