立伏(りゅうぶく)はなかなか読めない地名ですが、そのいわれとなった伝説が住民に伝えられています。
立伏公民館上の高龗神社本殿・拝殿西側の森の中に、ひっそりと伴む「たつ池」と呼ばれる二〇平方㍍ほどの小さな池があります。
大昔、そこには龍が棲んでいたとのこと。
「たつ池」の「たつ」は「龍(竜)」との言い伝えが残っています。
近くに住む人は「昔は子どもがよく遊んでいた。
雨が少ない年は農作物が不作になるので、池に住民が集まり木の棒で水をかき混ぜ雨乞いの儀式を行った」と話す。
察するに、池は深い山に育まれ水が清く豊富であったと思われます。
その池は龍が身を伏せ棲んでいる所「龍伏」。
転じて「立伏」となった、との事。
以上が立伏の地名のいわれと伝えられています。
しかし、深い山は開発でなくなり、水は少なく池の形は留めているが荒れ放題に。
現在、池まで行くのは困難な状態です。
この言い伝えの他に「傾斜地が多かった地域故、起伏が多いことから名付けられた」という説もあるそうです。
公民館は令和元年に市補助金を活用し内外装改修、倉庫新築、公民館前広場を舗装するなど住民が利用しやすいようにリニューアルしました。
2年度は地域包括支援センターによる月2回の高齢者はつらつ講座を初開催しました。しかし、これ以降はコロナウイルス感染防止のため行事、催し、集会などは残念ながら簡略化あるいは中止しています。
コロナ禍が終息し、普通の生活に戻れるよう願ってやみません。
なお公民館は高台にあり、県道73号線から見えませんので「こんな公民館だよ」と皆さんに紹介したく写真を撮りました。
地域情報紙かわち 第78号
(令和4年4月発行)より