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かわちまちたんけん

ふれあい通り(前編)

 

工業産業振興から生活道路に

 

現在住民の皆さんが、通勤・通学や散策道などとして親しんでいる「ふれあい通り(自転車・歩行者専用道)」は、「日光板紙(株)現・王子マテリア(株)」が製品を搬出し、原料を搬入するためJR岡本駅まで軌道布設した引込線跡地でした。

 

昭和62年(1987)高崎製紙(株)から敷地を河内町が買い上げ、平成3年3月に自転車・歩行者専用道として開通した都市計画道路です。

 

(1) 大正11年7月(1922)岡本駅間に軌道布設
  利用目的  搬出 製品 紙パルプ
    搬入 原料 石炭・石油・古紙・材木・ワラ

 

(2)

 

王子マテリア工場概要(参考文献・日光工場)

   

・大正5年(1916)に日光板紙(株)設立

・昭和2年(1927)12月高崎板紙(株)と合併、高崎板紙(株)日光工場

・昭和24年(1949)11月社名を高崎製紙(株)と改称、

・平成11年(1999)10月三興製紙(株)と合併して高崎三興(株)日光工場

・平成14年(2002)10月王子板紙(株)日光工場、

・平成24年(2012)10月王子マテリア(株)に社名改称

 

(3)

 

昭和35年(1960)岡本工業団地造成(昭56関復第485号地図の社名)

   

・淡陶(株)宇都宮工場

・関東麦芽(株)岡本工場

・川崎重工(株)宇都宮工場

・三和鉄軌(株)宇都宮工場

・栃木くみあい飼料

  利用目的 

搬出 製品 パルプ・麦芽・貨物車両・鉄材・飼料

   

搬入 原料 石炭・鉱石・パルプ用材・古紙・麦・重油・化学薬品

 

当時県内の村では珍しく、約57.4haの工業団地を河内村が造成、操業した会社が引込線(工場専用線)を利用して製品を搬出、製造に必要な原料を搬入するのに利用されました。

 

当時工場誘致を担当した先輩が工場誘致に訪問するたび、先方から言われた「村か」の言葉にやりきれない思いの苦労話を聞いた覚えが有ります。

 

高崎製紙社員の家族などが貨車に接続した乗用車両に便乗して、岡本駅との往復の足として無料で利用でき、荒天の時など私も乗った記憶が有ります。

 

大塚自治会 増渕 昭

 

地域情報紙かわち 第87号

 (令和6年7月発行)より

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